2009年07月10日
【VW シロッコ 試乗】魅力的だがちょっとモッタイナイ
昔の『シビック』やボルボ『C30』に似ているという人もいるけれど、乗るとそんなこと忘れてしまえる。『ゴルフ』みたいにいろいろ背負うモノがないからだろう、ドイツ車としては珍しく肩の力が抜けていて、それがすっきりさわやかな走りに現れている。
ゴルフで気になるコーナーでのグラグラくるロールがすっかり消えて、路面をなめるように曲がっていけるのもいい。1.4と2.0があるけれど、走りは1.4でじゅうぶん。やや豪快すぎる2.0よりキャラに合っている。だからこそ、売り方はどうにかならないものか。
ヨーロッパじゃ同じエンジンのゴルフとほぼ同じ価格が、日本じゃどうして100万円近く高いの? 2車種あるんだから、1.4はゴルフ以上に装備を落として、マツダ『ロードスター』みたいなノリで安く売ってもいいのに。ゴルフよりボディが軽くて空力もいいから、それを研ぎ澄ませれば、エコスポーツとしての可能性もあるハズ。もちろん現状でもTSIエンジンとDSGで燃費はよさそうだけど、別の意味でモッタイナイ感じがする。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)など。
Posted by ニモ at 10:10│Comments(0)
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